不動産投資を始めると、家賃収入だけで「簡単にお金持ち!」なんて幻想を抱いてしまいがちです。実際には、投資後もさまざまなコストがかかります。家賃収入がそのままポケットに入る…なんてことはないのです(残念ながら)。不動産投資は「収益物件」と呼ばれるように、管理費や税金、修繕費などを賄った上で初めて利益が出るもの。そのため、これらのランニングコストをしっかり把握しておくことが、成功への第一歩です。

この記事では、不動産投資にかかるコストの内訳や、それを最小限に抑える方法についてお話します。

不動産投資にかかる主なコスト

まず、不動産投資を始めるときに考えるべきコストは、主に次の3つです。

固定資産税・都市計画税

まずは税金のお話。家を買うと、固定資産税という「土地や建物を持ってるだけで課される税金」がやってきます。固定資産税は評価額の1.4%、都市計画税は0.3%です。「なんで持ってるだけでお金を取られるんだ!」と叫びたくなるかもしれませんが、そういうもんなんです。

管理費・修繕費

建物の維持費も大事なコストのひとつ。新築だから修繕費はまだ大丈夫…なんて思っていると、意外とすぐに壊れます。特に水漏れなんてトラブルが発生すると、家賃収入の一部があっという間に消えますよ!大規模修繕に備えて、毎月の収入の一部を修繕積立金としてプールしておくと安心です。

管理委託費

入居者募集から家賃の回収、トラブル対応まで、不動産管理会社にすべてを任せる場合、管理委託費がかかります。これが意外と高くて、回収賃料の5%前後が目安。大家さん業務を「やってもらって楽」か、「節約して自分で頑張る」かは悩みどころです。

税金にまつわるランニングコスト

税金は避けて通れない出費です。不動産投資で特に気をつけるべきは、固定資産税と都市計画税。これらの税額は物件の評価額によって決まりますが、評価額は物件購入時の価格とは異なることが多いので要注意。

例えば、物件を1億円で購入したとしても、固定資産税評価額はその6割程度の6000万円程度。これに税率をかけて計算します。

具体的には、固定資産税600万円×1.4%=8.4万円、都市計画税1200万円×0.3%=3.6万円となり、合計52.8万円が年間の税金です。「え、意外と安い?」と思うかもしれませんが、これがじわじわ効いてくるんです。

建物の管理費・修繕費について

大家さんには建物の管理責任もあります。外壁がボロボロになってきたとか、配管が老朽化して水漏れしたなんてことが起きると、その修繕費用を負担するのはオーナーです。

修繕費の目安
家賃収入の5~8%程度を修繕費として見積もっておきましょう。たとえば、家賃収入が年間1000万円であれば、修繕費として50~80万円が必要です。

大規模修繕のタイミング
建物の経年劣化は避けられませんが、大規模修繕のタイミングを逃すと、次の入居者が「こんなボロい家、ちょっと…」と言い出すかも。修繕費用を抑えるために、定期的なメンテナンスを怠らないことが大切です。軽微な修繕を繰り返すことで、大規模な修繕を少しずつ先延ばしにすることも可能です。

入居者募集・管理に関するコスト

物件に空室が出ると、収益に大きな影響を与えます。入居者を募集する際にかかる広告費や、賃貸管理費も無視できないコストです。

広告費用
入居者募集には広告費が必要です。通常、家賃の1ヵ月分程度を見込んでおきましょう。これが思った以上にかさむので、空室対策は常に気を配りたいところです。いい物件でも、宣伝が上手くいかないと空室のままということもありますから、戦略的な広告も重要ですよ!

賃貸管理費
賃貸管理会社にすべてを任せると、家賃収入の5%程度が賃貸管理費として引かれます。この費用には、家賃の回収や入居者との契約手続き、トラブル対応などが含まれています。

ランニングコストを抑える秘訣

では、どうやってランニングコストを抑えることができるのでしょうか。ここでは、コスト削減の秘訣をいくつかご紹介します。

修繕費の抑え方
修繕費は節約しすぎると逆にコストがかかることもありますが、過度な修繕を避け、必要な箇所だけをピンポイントで修理することで、コストを抑えられます。また、長期的に見てメンテナンスを定期的に行うことも、急な大規模修繕を防ぐ秘訣です。

経費の計上漏れを防ぐ
経費にできるものは、忘れずに計上しましょう。例えば、修繕費や管理費、保険料などはすべて経費として扱えます。これによって所得税や住民税の負担を軽減できます。「あ、あの電球交換代、経費にするの忘れた!」なんてことがないように、日々の管理が重要です。

自分で確定申告する
税理士に任せると安心ですが、その分費用がかかります。確定申告を自分で行うことで、そのコストを抑えることが可能です。今では簡単に使える確定申告ソフトもたくさんあるので、時間がある人は自分で挑戦してみましょう。「やった、自分でできた!」と満足感も得られますよ。

よくある質問(Q&A形式)

Q1. 修繕費用はどれくらいかかるんですか?

A. 修繕費は家賃収入の5~8%を目安に見積もりましょう。大規模修繕は10~15年ごとに必要になるので、そのための積立金を用意しておくと安心です。

Q2. 空室が続いた場合、どうすればいいですか?

A. 入居者がいない間も、固定資産税や管理費はかかります。空室期間を短くするために、早めに不動産会社に依頼して募集

をかけましょう。物件をリノベーションすることで、競争力を高めることも有効です。

Q3. 税金の節約方法は?

A. 税金を節約するためには、必要な経費をしっかりと申告することが大切です。また、不動産所得が増えた場合、法人化することで節税を図る方法もありますが、これには専門家のアドバイスが必要です。

まとめ

不動産投資には、収益を得るまでにさまざまなコストがかかりますが、それらをしっかりと把握し、管理することで成功への道が開けます。修繕費や管理費、税金などを事前に計算し、無理のない投資計画を立てることが大切です。不動産投資を楽しみながら、ランニングコストを賢く管理して、収益を最大化していきましょう!

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